防災局が「柏崎刈羽原子力発電所の過酷事故における対策の考え方」の事務局素案概要を発表
1防護対策の基本的な考え方
原子力防災対策を実施すべき地域は、県内全域とし、避難等の基本的な対応は、柏崎刈羽原子力発電所の中心からのおおむねの距離等に基づき、つぎの通り
①即時避難区域(PAZ)
おおむね半径5km圏 主としてプルーム放出前の避難等の予防的防護措置を準備する区域として、特定事情の発生時には、電力事業者の通報を受け、直ちにPAZ外への避難を実施し、引き続きおおむね半径30km県外への避難を実施
②避難準備区域(UPZ)
おおむね半径5~30km圏 計測可能な判断基準に基づく避難等の準備区域として、緊急モニタリング結果等から必要な場合は、おおむね半径30km圏外への避難等を実施
③屋内退避計画地域(PPA)
おおむね半径30~50km圏 屋内退避や、安定ヨウ素剤、防護マスクの備蓄などの計画をあらかじめ策定する地域として、必要に応じて、屋内退避、安定ヨウ素剤の服用等を実施
④放射線量監視地域
県内全域については、安定ヨウ素剤の備蓄などの計画をあらかじめ策定する地域とし、広域的な環境放射線モニタリンク゛等を実施
2「考え方」の特徴
1)PAZを即時避難区域、UPZを避難準備区域、PPAを屋内退避計画地域とし、対応をイメージしやすい名称とした。
2)避難指示・解除の基本的な手順等、避難等の対応の基本的な考え方を明記した。
3)県は30km圏以遠の市町村を避難者の受入市町村として、あらかじめ調整を行うこととした。
4)広域避難を前提に、避難指示は、基本的に知事が市町村長を経由して実施することとした。
5)安定ヨウ素剤の備蓄及び環境放射線モニタリング体制の整備の範囲を、県内全域とした。
6)避難者のケアは、初動期は、受入市町村が避難対象市町村等と協力して実施し、一定期間経過後、避難対象市町村に引き継ぐこととした。